上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
ヨコヤマでございます。

札幌はくすぶった春からいきなり夏にワープした感じです。

DSCN1737.jpg
当院の裏山の緑も濃くなりました。
こならを主体とした森のようで、そう少ししたらクワガタとかがいそうです。
今度当直の時に仕掛けおいてみたいと思います。

一方賑やかだった蝉の声も一休みで、春とは違った鳥の声がします。
皆様紫外線対策は万全でしょうか?


さて

形成外科で夏に激増する手術

それはわきがの手術です。

前回お話ししたとおり
腋臭症は病気ではありませんが、
汗の量とにおいで日常生活に支障を来すことがあります。

原則はかいた汗がにおいを発する前に洗い流したり
体毛の処理をしたり
制汗剤(最近は効果の長く持続するクリームもあります)

で対策をするのですが


汗の量が多い
においが強い(またはにおいに敏感)
下着が黄色く変色する


等の症状があり、時間的に頻回に拭いたり制汗剤を塗ったりできない場合は

手術で改善することができます

原理は簡単で

皮膚からアポクリン腺を取り除いてしまいます。

しかし手術は原理ほどは簡単ではありません。

なぜならアポクリン腺は皮膚の下にあるので、
皮膚をできるだけ傷つけないようにきれいに除去するには工夫がいります。


具体的には

腋の毛の生えている部分の中央部に15ミリ程度の切開を皮膚のしわにそって入れます。
皮膚のしわに沿わせることによって傷跡を目立ちにくくします。

皮膚と皮下脂肪の間を止血しながらはがしていきます。
皮膚の裏に筋子よりちょっと小さいオレンジ色のつぶつぶが見えます。

これが目指すアポクリン腺です。

十分にはがせたら、指を入れて皮膚を
ひっくり返します。

そうするととるべきアポクリン腺が目の前に

あとは

よく切れるはさみでちょきちょきちょきちょき(以下略)

ちゃんと取れたら

皮膚を元に戻して縫合して薬を塗ってガーゼを当てて

おしまい。

です。

これだけですが、これにはいろんな問題点があります。

まず、切開の問題。

できれば切開なんてしないほうがいいに決まってます
そのために細い機械でアポクリン腺を切除したり、レーザーで焼いたりする方法があります。

でも

皮膚への血流は下からも来ていますから、
後で出血しないようによく見えた方が有利です。
またアポクリン腺はだいたい毛の生えているところにありますが、
それより外にある場合もあり
取り残しがないか十分確認するようにしています。

なので十分操作できる分だけ切開させてもらってます。

なぜ15ミリなのか?

それは

それより短いと私の指が入らないんです^_^; 

次に固定の問題

腋は胸と背中の筋肉の間にあってくぼんでいます。

皮膚をはがしてしまうと、浮き上がってしまいます。
そうするとその隙間に血がたまったり、
しわしわになってくっついたりしてしまいます。

なので血がたまらないように細い管を皮下に入れて外に出るようにします。
腋の皮膚が浮いてしまわないように密着させるようにガーゼで作った団子を腋に挟んで固定します。

固定の加減にコツがあって、下手するとテープ負けで水ぶくれができたりします。

さらに安静の問題

アポクリン腺を確実に取ると
皮膚は透けるくらいにぺらぺらになります。
皮膚にある太い血管はほとんど一緒になくなります
毛根もなくなります。(女性はむだ毛の処理が楽になりますが、男性では腋の毛が薄くなるのを気にする方もいます)
この状態でも4日くらいは大丈夫です。
その間に新しい血管が下から血液を運んでくれるようになります。

なのでその間はできるだけ患部を安静にして密着させる必要があります。

原則的には腋をしめて「小さな前ならえ」の状態でいてもらいます。
この状態で数日いてもらうのですが、かなり不便です
寝ている間どうなっているかもちょっと心配です。
自信のないひとには入院をおすすめしています。

たばこは血流が悪くなるので

絶対禁止

これだけは妥協できません。
たばこを吸っても大丈夫という医者がいたら
そいつは藪であると断言できます。

約1週間我慢できたら、だいたい平常の生活に戻れます。
妥協すると仕上がりという形で差が出てきます。

いろいろめんどくさいことをいいましたが、
すべて必要なことです。

長年の悩みを解消するのですから
時間とココロに余裕を持って臨んでいただけると
満足できる結果につながると思います。

言い忘れてましたが
健康保険適応です

日本はいい国だなあ(❍ʻ◡ʻ❍)

人気ブログランキングへ



 
スポンサーサイト
2010.06.30 / Top↑
ヨコヤマでございます

外から認知できる表示もなく
あまりにも目立たない

すっかり隠れキャラ
と化しています。

ともあれ

札幌もようやく過ごしやすい季節がやってまいりました。
本院の裏は山なので、医局にはエゾハルゼミやエゾアカガエルの鳴き声が賑やかで
すっかり夏の気分です。

こいつらに
ケーセーケーセーケーセー
とかいわせることができたらなあ。

と、思う今日この頃です。

さて

今回は
気になる

わき

のにおいの話です

ちょっと形成らしくなってきたでしょ

医学的には

「アポクリン腺分泌の亢進により腋窩に臭気を伴う現象」

で病気ではありません。

一般的に日本人は欧米人に比べ腋臭は少ないのですが、
日本人は体臭を気にするので
治療を求める方が多いのです。

アポクリン腺というのは汗の出る腺の一つで
腋や外陰部などの限られた場所にあり、それ自体は無臭です。

においが発生するのは汗の成分が皮膚の常在菌によって分解されるためだとされています。

なのでにおいが強くなるのは

アポクリン腺が発達しているため汗の量が多いためなることが多いです。
これは多くが遺伝性で、耳の穴にもアポクリン腺があるために
八割以上の人が耳垢が柔らかい(軟耳垢)です。

腋のにおいは性腺の機能と相関していて
思春期より強くなり、
中年以降は弱くなるといわれています。

わきのにおいは若さの証でもありますね。

なので

治療法は二つ

細菌か汗の量を何とかする

です

細菌を抑えてにおいを少なくするためには

よく洗って乾かす。
乾きやすいように脇毛の処理をする。
制汗剤など細菌の働きを抑えるものを使う。

などがあります。

汗の量を抑えるには

汗は交感神経の興奮ででますから、
これを薬や手術などでブロックしてしまう。
手術で汗の腺をとってしまう。

という方法があります。


どれも一長一短ですが、

形成外科では
制汗剤などのご紹介や、
アポクリン腺の除去手術を行っています。

ちょっと手間のかかる手術ですが
自信を持っておすすめします


原稿を書いている間にも気温はぐんぐん上がって参りました。
気になる手術の具体的な説明はまたいずれ。

人気ブログランキングへ
2010.06.10 / Top↑
ヨコヤマです

ついに外来に
「形成外科」の文字が

じゃーん
DSCN1694.jpg




地味だっ



orz



やっぱり
外の看板に


形成外科
夜露紫駆


ってスプレーで書こうかな


(気を取り直して)
とりあえず外来はやってます。



さて


前回は巻き爪についてお話をしました。
爪の変形が無くても、爪のトラブルが起こることがあります。

代表格は陥入爪といいます。

その名の通り爪の脇の部分が指に食い込んで炎症を起こすことです。

これの原因の多くは

間違った爪切り

によるものです。



ほとんどの人が


足の指を手の指と同じように切っている


と思います。


小さい頃から手の爪は白いところが無いように切る習慣がついているので、
足の指も同じに切ってしまいます。

手の指と違って
足の指には体重を受け止める働きもあります。

短く切ってしまうと


はみ出た指の肉が食い込みます



食い込まないように
指の先と同じ長さ(すこし白い部分が残ります)にまっすぐ切り
両端が引っかからないように少し丸めます。
やすりを使うと割れたり、靴下に引っかかったりするトラブルを防げます。


これに幅の細い靴で横から締め付けたり
横への加重が強いスポーツ(卓球、バスケットなど)や歩き方だったり
水虫で爪がもろくなっていたり


すると爪が変形して指に刺さります。
ばい菌がついたりすると歩けないほど痛くなります。

刺さっている部分の爪を切ると少し楽になりますが



問題先送りに過ぎません



逆に引っかかっている部分を綿やフィルムで保護して爪を伸ばすようにします
たいていはこれで改善します。

ひどく炎症を起こしている時は食い込んでいる部分の爪を取ってしまうこともあります。
フェノールという薬で爪を生えなくすることもありますが、
変形の原因を解決しないで爪の両脇を取ってしまうと
もっとひどくなってしまうことがあります。

早く楽にしてあげることが医療の目的ですが
最善の結果を得るために我慢してもらうこともあります。


爪のトラブルは我慢を要する疾患の一つです


いまではすっかりイメージの悪い言葉になってしまいましたが



「痛みに耐えて頑張ろう」


です。

生兵法は怪我のもと。
一人で我慢しないで早めの受診を
お願いいたします。


人気ブログランキングへ


2010.06.08 / Top↑
横山です

外来にはぽちぽちと患者さんが来てくれるようになりました。

しかし

まだ看板がないので

裏メニュー営業です

さて

形成外科はこんなことやってますシリーズ第4弾は

巻き爪

4-1.jpg

これです。
その名の通り爪の両端が巻いて来ます。

ひどくなると海苔巻きのようにほぼ一周してしまうことがあります。

原因は様々です外傷や水虫、足の形、歩き方。
寝たきりの方でも出来ることがあります。

巻いているだけでは痛みが出ない方もいます。
ただ、爪が巻いてくると中央部が飛び出てくるので靴を履くのに邪魔になるようです。

これは爪の生える部分を平らにする手術で良くすることが出来ます。

手術がいやな人は
形状記憶合金のワイヤーなどで矯正することが出来ます。

4-2

こんな感じ。

爪はすぐに開いてきますが、
爪の生えるところの変形はすぐには治らないので
時間がかかります。

手間と時間はかかりますが、痛いの嫌いな人には向いています。
お手軽でいいのですが
なぜか健康保険が効きません。
できるだけお安く出来るように価格交渉中です。

爪のトラブルはまだあります。
それは次回のお楽しみのココロだー



人気ブログランキングへ








2010.06.01 / Top↑
横山です

おかげさまで、外来初日を無事終えることが出来ました。

案の定いろんなものが不足で、
いろいろな方に物を取りに走っていただきました。
物の配置もいまいちきまらないので

あっちでごそごそ
こっちでドタバタ

まだエレガントな外来にはほど遠い状態です。
本格オープンの頃までには

100年前からここでやっていたような
安定感のある自然さになるよう頑張ります。

さて

ミニ講座3回目は
良くある出来物について述べたいと思います。


こんな奴

DSCN0532.jpg

触るとこりこりしています。
皮膚にくっついていますが、皮膚と一緒に動きます。

さらに良く触ると
すこし弾力があります。
コロンとしたさわりごごちです。

よーくみると
黒いちいさなおへそがついていることがあります。

これが皮膚に(正確には皮下)の出来物で一番よく見る奴です

粉瘤(ふんりゅう)
といいます。

かっこよく言うと
表皮のう腫、または上皮のう腫

簡単に言うとニキビの親玉みたいな奴です
よく脂肪のかたまりと言われたりしますが、脂肪ではなくて
皮下に表皮の袋が出来て、そこに角質(あか)が溜まります。
原因は様々です。

だから あえて言えば 

垢の固まりです

たまに
黒いおへその部分から白い粥状のものが出てきたりします。

中身が出ると袋がしぼむので小さくなったような気がしますが、
袋は無くならないのでまた出てきます。

中身が出ないときはひたすら大きくなります。
大体は数㎝で炎症を起こしますが、物持ちのいい方はかなり大きく育つこともあります。

いままで診た最大の方は直径20㎝ありました。

40年くらい育てたそうです。

普通はある程度大きくなると刺激で袋に穴が開いて炎症が起こったり、
ばい菌が入って化膿したりします。

普通はこの状態で病院にいらっしゃいます。

DSCN0478.jpg

痛みは炎症が起きると出てくるので、こうなるまで気づかない方が多いです

この状態では、炎症を抑えるために
切開して中の角質や溜まった内容物を掻き出します。
薬をつけて収まるのを待ちます。

運がよければ、それで収まります。
壁が残っているときは、また出てきます。

なので収まってもしばらく様子をみて
再発があれば、炎症が起こらないうちに袋ごと取ってしまいます。

でも

本当は炎症が起こる前の一番上の写真の時点で来ていただきたいのです。

なぜなら

炎症が起こっていない粉瘤は
簡単に周囲の組織とはがれるので
小さいキズですむからです。
しかも手術時間も短くてすみます。
キズの治りも早いです

歯医者さんの処置より楽ちんです。
つるんととれた粉瘤は真珠のようです(いいすぎ)

炎症が起きた後は
癒着していたり、出血が多めだったり
処置も面倒だと
いいことがありません。

何事も早期発見早期治療です。

怪しい皮膚のしこりを見つけたらまず受診
よろしくお願いいたします。

ただし
おっぱいのしこりはまず乳腺外科にどうぞ。
最強のチーム乳腺がお待ちしています。

人気ブログランキングへ

2010.05.25 / Top↑

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。