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早速広報さんに

変人認定された

横山です

第2回目は

キズです

形成外来で良くある質問は

このキズは消えますか  ですが


残念ながら

キズは消えません

ですが

目立たなくすることは出来ます

不幸な交通事故の目立つキズ

DSCN068.jpg

救急の先生がどんなに丁寧に縫ってもある程度は目立つものです

それはメスできれいに切開して、腫れる前に丁寧に止血して縫ったキズと違って
皮膚の切れ方、そのときに加わった力など事故の状況で変わります。

極論すれば(またかいな)

傷跡は事故の瞬間に決まるのです。

抜糸をしてガーゼがいらなくなった時点でキズが治ったと言いますが、
体の中ではまだ工事中で
いろいろな細胞が活動しています。

血管を作って組織の修復に必要な細胞や材料を運ぶ準備をする細胞

繊維を出して組織を接着する細胞

繊維の間を補強するタンパク質を出す細胞などが半年くらいは活動しています
このためにしばらくキズは赤くて固いのです。


それでも人間の体は良くできていて、事故後半年ぐらいから赤く盛り上がっていた傷跡も白く柔らかくなってきます。


この半年経ってキズが落ち着いてきた頃からが形成外科医の出番です

引きつれや凸凹が残りそうなキズを手術で目立たなくします。

やり方はその部位や患者さんの状況によって変わります。

基本は傷跡をきれいに切り取って縫合しなおします。
キズの組織の活発なうちは寝た子を起こすようなものなので、炎症や刺激をおさえてじっと我慢しています。

釣りはフナに始まりフナに終わると言いますが、

形成外科は

切縫にはじまり切縫に終わります
切縫とは切除縫合のことです。

形成外科医のトレーニングの始まりは、なにかを切除したあとを縫い合わせることから始まります。
皮膚や骨などの移植のために切開したところを縫合するのが研修医に与えられる最初の形成外科医らしい仕事です。
研修医は縫うのが遅いですから、移植の手術が終わってもまだ縫っています。
後ろから偉い先生方の激励(ヤジ)が飛んできます。
これに3年ほど耐えてようやく人並みに縫うことが出来るようになります。

ところが同じ人が同じように縫っても傷跡は同じようになりません。
性別、年齢、部位などいろいろな要素でキズの最終的な仕上がりは変わります。

探さないと分からないぐらい目立たないキズになったときは

天才かもと浮かれます。

考えつくありとあらゆる手段を尽くしても、満足のいかない結果になることもあります。

そんなときは

地の底まで沈みます。

そんなこんなを乗り越えてある程度安定した結果を出せるようになりますが、
世の中そんなに甘くありません。


いつまで経ってもキズが赤く盛り上がっていることがあります。

DSCN015.jpg


ケロイドです

外科手術の後にキズが赤く盛り上がり、
重度の場合は固く痛みやかゆみがあったり、広がったりします。

小さなピアスの穴から出ることすらあります。

これと戦うには、患者さんの体質やキズの経過をよく見る必要があります。
不幸にして怪しい気配を察知した場合は薬を塗ったり、抗アレルギー剤を飲んでもらったり、キズの安静をはかるためにテープを貼ってもらったりします。

そういうわけでキズを目立たなくするためには結構な手間と腕が必要なのです。

美しくなるためには何事にも手間がかかる

と、いうのが今回のオチでございました。

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2010.05.06 / Top↑
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